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2008/01/13

英国バーミンガムロイヤルバレエ「美女と野獣」鑑賞

20080108182324
★2008年1月6日(日)17:00開演 東京文化会館大ホール5階席にて鑑賞

ベル:佐久間奈緒
野獣:イアン・マッケイ
ベルの父:デヴィッド・モース
ベルの姉 フィエール:ヴィクトリア・マール
ベルの姉 ヴァニテ:シルヴィア・ヒメネス
ムッシュー・コション:ドミニク・アントヌッチ
ワイルド・ガール:アンブラ・ヴァッロ
雌狐:平田桃子
カラス:山本康介
木こり:ジョナサン・ペイン
祖母:マリオン・テイト

演出・振付:デヴィッド・ビントリー
音楽:グレン・ビュアー

新年初めてのバレエ。
当初出演予定だったベル役のエリシャ・ウィリスが足の負傷のため、佐久間奈緒さんにチェンジしました。佐久間さんは2日連続になってしまうのですね。
↑の写真は、確かエリシャだったと思うのですが、この写真がとても綺麗なのでエリシャを見るのが楽しみにしていたのですが…。

物語はプロローグ+全2幕。幕が上がると、そこは書斎。ベルが1冊の本を読んでいます。
すると、そこに王子とその一行が雌狐を追ってやってくるのです。おそらく、ベルが読んでいる本の中身なのではないかと思います。
王子は、とても粗忽で乱暴者。踊りにもそれが現れていました。ここでのマッケイの踊りは非常にキレがあり、粗忽さが良く出ていました。
雌狐が逃げまどっていると、そこへ木こりが現れ狐を自らのマントに隠します。怒った木こりは、雌狐を一人の少女に変え、さらに王子と一行を野獣と獣に変えてしまいます。
うーん、衣装からして木こりというよりは、森か山の神様と行った風情でした。それと、雌狐役の平田さん、何年も前にローザンヌコンクールに出ていたのをテレビで見たのを思い出したので、頑張ってるなぁとほのぼのしたのですが、雌狐(平田さん全身着ぐるみ)→ワイルド・ガール(ヴァッロ)だったので、全然分かりませんでした(T_T)

1幕1場、ベルの家。差し押さえ執行官達が、次々に家具などを運び出してゆきます。ベルの父が所有していた商船が遭難したために借金を負ってしまったから。
まるでアグリーシスターズのようなベルの姉たち(女性ダンサーが演じているのでアグリーではありませんが)は、差し押さえられたタンスから、服などを取り替えそうとしています。
万事休すの所へ、ムッシュー・コション(豚という意味があるそうです)がやってきて、借金を肩代わりすると宣言してくれるのです。コションの名の通り、豚鼻をしてずんぐりした男。お金は持っているけど、ちょっと足りない感じの所はドン・キホーテのガマーシュのようでした。このコションは、姉たち(どっち?)に求婚しているそうです(^_^;)
その後、船が見つかったという知らせが入り、父親は喜び勇んで出かける準備をし、あわただしく出かけていきます。その際、娘達に欲しいお土産を聞き、姉たちは服や宝石を、ベルは一輪のバラをおねだりします。

プロローグで読んでいた赤い本を抱きしめ、軽快に踊るベル。佐久間さんは、何となく背中が硬い印象を受けました。ただ、日本人らしいしっとりとした情緒はあったのでそれはいいなと思ったのですが。
やがて、鳴り響く雷鳴におののき、逃げるベル。その時、手にしていた赤い本は舞台に置いていってしまいました。暗転後、舞台には父親一行が。嵐のために道に迷っている様子でした。ずっと舞台中央に赤い本があったので、あの本は最初から最後まで重要なアイテムとして舞台に登場するのかなと思っていたのですが、父親一行がさりげなく、本当にさりげなく回収し、そのまま舞台の最後まで登場する事はありませんでした。
…もしや、佐久間さん置き忘れたってことはないですよね?

一人はぐれてしまった父親は、とある不気味な城にたどりつき一夜を明かすのですが、翌朝、帰り際に庭に咲いていたバラを摘もうとします。ちょっとプチどっきりシーンでした。バラを手折った瞬間に植え込みから父親の手をグワッとつかんだ野獣が現れるのです。オペラグラスで覗いていて、ちょっとドッキリしてしまいました。
野獣におののいた父親は末娘ベルを城に寄越す事を約束してしまいます。

家に着くと、姉達は、喜び勇んで父のカバンを開けるのですが、なぜか宝石やドレスはボロボロになってしまっています。父親はベルに野獣との約束の事を話し許しを請います。ベルは思い悩むのですが、結局野獣の城へ行く事を決意します。

この辺りまでは、踊りらしい踊りってほとんどありません。ほんの少しソロがあるくらいで。
ですから、好き嫌いが別れるところだなぁと思います。自分は、もっと踊りが見たいなとは思いましたが、嫌いではありません。

ベルが城へ行く事を決意すると、カラス軍団が現れます。カラスのリーダー?は、日本人ソリストの山本さんですが、あごが見えるだけの黒い仮面をかぶっているので、やはり全然分かりません(^_^;) でも、踊りはなかなか良かったと思います。
カラス軍団は、リーダー+男カラス数匹と女カラスがたくさんで構成されているのですが、この女カラスがとてもセクシーでした。最初見た時、「ドロンジョ様?」と思いました(^▽^;)
ここでカラス達の群舞が始まります。最初は、ちょっとばらついた印象がありましたが、後半はフォーメーションなども含め、とても面白かったと思います。まるで、白鳥の湖2幕かと思いました。
このカラス達が、ベルを城まで運んでくれます。

ベルが、こわごわ城へ入ると、野獣が現れ恐れおののくベルとのパ・ド・ドゥが始まります。ここで初めてバレエらしいバレエを見たような気がします。ベルは野獣と踊りながらも怯えて顔を背けています。野獣の踊りは、手荒な真似はしない、あなたを大切に扱うとメッセージが伝わってきそうでした。そのうち、ベルは眠ってしまい(失神?)
ベルを椅子に寝かせた野獣は、自分もベルの足元で丸くなって眠ってしまいます。ここがちょっとウルッとしました。本当に、人のぬくもりに飢えていたんだろうなと想像できて。

第二幕、幕が上がると、そこは野獣の城の舞踏会。様々な動物たち(カラスのような半仮面にドレス)が、踊っています。野獣とベルも踊ります。1幕最後とは打って変わって楽しそうなベル。本当に野獣が優しいことが分かったのでしょうね。パ・ド・ドゥの最後に指輪を差し出し、ベルにプロポーズする野獣。ベルはとまどいながら、やはり野獣を愛する事はできないとプロポーズを拒否し、部屋を出て行ってしまいます。
そのとたん、大荒れの野獣。暴れまくって、モノを壊しまくり、恐れおののいた動物たちは去っていってしまいます。本当に「うわーーーーーーん!!!!」と子供が泣きじゃくりながら暴れているようでちょっとおかしかったです(^_^;)

その後、野獣は家に帰りたいと懇願するベルに、バラを1本手渡し、このバラが枯れるまでに戻ってこないと自分は死んでしまうと告げ、ベルは必ず戻ると約束し家に帰って行きます。
家に帰ると、そこではコションと姉たちの結婚式が。いったいどちらと結婚するのか、姉2人が豚男を取り合っています。ここで、初めて登場したベルの祖母が女寛平ちゃんみたいで面白かったです。杖をついて腰は限りなく90度近くまで曲げて(^_^;) 父親と手をつないで踊っていましたが、実生活ではこの父親役と祖母役はご夫婦だそうですね。

その頃、帰らぬベルを待ちこがれる野獣は、徐々に衰弱していきます。ワイルド・ガールとの踊りが良かったと思います。ワイルド・ガールは、かつて王子だった野獣に追い立てられて恐ろしい思いをしたこともあったでしょうに、全てを許し、野獣に尽くしているのが健気でした。
それにしても、野獣の着ぐるみは暑そうです。ただでさえ、ちょっと厚みがある素材なのに更に全身毛むくじゃら、マスクまで着けているわけですから。

姉達に邪魔され、なかなか城へ戻ることが出来なかったベルが何とか城へ帰り着くと、野獣はまさに息絶えようとしています。ベルは、野獣を心から愛している事に気づき彼にそれを告げます。その時、木こりが現れ杖をふると野獣がくるまっていたマントがめくれ上がり下からは人間に戻った王子が現れます。プロローグではあったひげもなく、爽やかな印象です。でも、やはり着ぐるみが暑かったのでしょう。登場した瞬間から全身汗でビッショリでした(^_^;)
最初は、とまどうベルも王子の姿を受け入れます。この場面、薄暗かった部屋にサーッと光が差し込むのですが、その様がとても美しく印象的でした。まさに、魔法が解けた瞬間といった様子でした。
同じく獣にされていた王子の従者たちも、元の姿に戻り、パ・ド・ドゥを踊り終えたベルと王子は手をつないで、後方の光の中へと歩いていき、END。

エピローグ、城の外にいる木こりとワイルド・ガール。木こりがもう一度マントの中に彼女を隠すと、次の瞬間には雌狐の姿に。雌狐はおどけた様子で、ポーズを取りぴょんと跳びはねて退場していき、幕、でした。

佐久間さんは、良かったけど、期待していたほどではなかったな、などと思っていたのですが、帰宅後、公式ブログで舞台稽古の様子を見たら、そちらはとても良かったと思いました。
急に初日にキャスティングされてしまったことなどでの緊張もあったのかもしれませんね。

芸術監督で、この作品の振付をしたビントリーは、今年の秋に新国立劇場でバレエ「アラジン」を振り付ける予定と言う事で、そちらも楽しみにしたいと思います。

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