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2009/08/13

第12回世界バレエフェスティバルAプログラム鑑賞

★2009年8月2日(日)15:00開演 東京文化会館大ホール

■第一部■
◎「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
振付:ジョージ・バランシン 音楽:ピョートル・I・チャイコフスキー
マリア・コチェトコワ/ダニール・シムキン

最初にやるのがもったいないくらい素晴らしかったです。
シムキンは、放っておけば何回転でもしていそうなピルエット、しかも回転の終わりもかなり余裕をもって決してふらつくようなことはありません。ジュテも風のように軽く見えました。
コチェトコワも、可憐で軽やかな踊り。フェッテもダブルをたくさん入れていました。
バレエ団の違う2人だけど、体格的にぴったりなので、今後も2人で日本で踊ってほしいと思いました。

◎「くるみ割り人形より~ピクニック・パ・ド・ドゥ~」
振付:グレアム・マーフィー 音楽:ピョートル・I・チャイコフスキー
ルシンダ・ダン/ロバート・カラン

全幕を思わせる森のセット。1本の木の根元にはピクニックブランケット。
曲は「葦笛の踊り」でした。
マーフィー版くるみは、昔ビデオで見ましたが、老クララの回想物語だったと思います。
軍服を着たロバートと、胸の下で切り替えのある昔風のロングドレスに帽子を被ったルシンダが楽しそうに踊っていました。息もぴったりだったと思います。葦笛なのであっという間に終わってしまったのが残念。
曲が終わると、雷がなり荒れ模様になってきたので、2人はピクニックセットを片付けてブランケットを被って退場していきました。
来年のオーストラリアバレエ来日公演の宣伝として、とても良かったのではないでしょうか。

◎「海賊」
振付:マリウス・プティパ 音楽:リカルド・ドリゴ
マリアネラ・ヌニェス/ティアゴ・ソアレス

ヌニェスのフェッテがすごかった。多分6~8回転くらいしていたんじゃないかなぁ。
フェッテだけでなく、全体の踊りも綺麗でした。
ソアレスは「どや顔」が気になって、あまり踊りに集中できませんでしたcoldsweats01

◎「エラ・エス・アグア~She is Water~」
振付:ゴヨ・モンテロ 音楽:コミタス/クロノス・カルテット
タマラ・ロホ

ロホのために振り付けられた作品。幕が上がると下手側に直径2mくらいの丸い鏡のような板の上に、肌色のレオタードを着たロホが横たわっています。水面をイメージしているのでしょうか。
ロホが少しずつ動き出すと、板に映った姿が逆さ富士のようで不思議な感じがしました。
上手上部に何かがぶら下がっており、何なのか不思議だったのですが、途中でそれが徐々に下がってきて茶色っぽいドレスだと言うことが分かりました。
ロホがその真下に立ち、降りてくる衣装をそのまま頭から被って着ていました。その後はその長いスカートを翻しながら踊るのですが、ザハロワガラで見た平山素子さん振付の「Revelation」を彷彿とさせました。あくまでも衣装の話ですが。
最後は、その長いスカートをマントのように体に巻き付けて終了でした。
ロホはどちらかと言えば、さほど好みのダンサーではないのですが、これはなかなか良かったと思いました。

◎「くるみ割り人形」
振付:レフ・イワーノフ 音楽:ピョートル・I・チャイコフスキー
ヤーナ・サレンコ/ズデネク・コンヴァリーナ

オーストラリア組のくるみが印象的だったので、若干印象が薄かったかも知れません。
でも、サレンコの脚は本当に綺麗だなと思いました。膝下が良くしなり、甲も出ていました。
コンヴァリーナは、あまり覚えていませんsweat01

◎「コッペリア」
振付:アルテュール・サン=レオン 音楽:レオ・ドリーブ
アリーナ・コジョカル/ヨハン・コボー

コジョカルが素晴らしい。バランスもたっぷりめに取っていましたし、ジュテは軽くシェネも綺麗でした。
ただ、外反母趾が痛々しいですね。ポワントの外からでもくっきりはっきり分かりました。
軸足を正面に向けてポワントで立つ時など、ポワントが斜めになるくらいの角度で立っていて心配になるほどでした。外反母趾はバレリーナの職業病でしょうけど、つらいですね。
でも、そんなことが気にならないほど踊りは本当に素晴らしかったと思います。
コボーは、見る度にシュワちゃん化しているように見えてしまいますcoldsweats01

■第二部■
◎「ジゼル」より第2幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジャン・コラーリ/ジュール・ペロー 音楽:アドルフ・アダン
上野水香/マチュー・ガニオ

お墓にマント姿で現れたマチューは美しかったです。
水香さんも浮遊感があって、良かったと思いました。やっぱり一度だけ背中の羽にスカートが引っかかっていました。すぐに直りましたけど。
マチューも、良かったと思いますが少し重さを感じました。まだ本調子ではないのでしょうか。

◎「クリティカル・マス」
振付:ラッセル・マリファント 音楽:リチャード・イングリッシュ/アンディ・カウトン
シルヴィ・ギエム/ニコラ・ル・リッシュ

ギエムの「TWO」という作品を何度か見ましたが、それを2人で行っているような作品でした。
やはり床に2m四方くらいのライトがあたっており、2人はそこから出ることなく踊っていました。
ニコラなど、ほとんど移動していなかったんじゃないかなぁ。
2人の動きはキレがあって、息も合っておりとても格好良かったのですが、同じような振りの繰り返しだったのが…。もう少し変化があったらもっと良かったと思いました。
空手の組み手を思わせるような振付もあり、いつかどちらかがどちらかを投げ飛ばすのではないか…と想像してしまいましたcoldsweats01

◎「ライモンダ」より第3幕のパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ 音楽:アレクサンドル・グラズノフ
マリア・アイシュヴァルト/フィリップ・バランキエヴィッチ

2人お揃いの白地に赤系の刺繍の衣装が素敵でした。ユルゲン・ローゼデザイン?
ライモンダのヴァリエーションで、アイシュヴァルトは、手の音をあまり鳴らしていませんでした。
あのパチンという音、結構好きなんですけどね。もちろん、音楽とずれてしまうとちょっと…なのですが。

◎「スカルラッティ・パ・ド・ドゥ」(天井桟敷の人々より)
振付:ジョゼ・マルティネス 音楽:ドメニコ・スカルラッティ
アニエス・ルテステュ/ジョゼ・マルティネス

チャイコフスキー・パ・ド・ドゥのリスペクトでしょうか>タイトルcoldsweats01
下手側にピアノがあり、そのそばで黒い光る素材の生地を重ねた衣装を着けた2人が踊ります。
最初と最後はかなりしばらくの間、無音状態で踊っていました。
やっぱりこの2人のパートナーシップは好きです。

◎「ディアナとアクティオン」
振付:アグリッピーナ・ワガノワ 音楽:チェーザレ・プーニ
シオマラ・レイエス/ホセ・カレーニョ

カレーニョ、アクティオンが似合うな~、美しい。以前見た時は、ちょっと調子が悪いのかなと思ったこともあったのですが、この日は良かったのではないでしょうか。ジュテなどの勢いは全盛期には及ばないものの、回転系はとてもきれいで余裕を持って決めていました。
レイエスは、以前ジュリエットで見た時はもっと可憐に見えたような気がするのですが、この日は何となくもっさり見えてしまいました。

◎「オテロ」
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:アルヴォ・ペルト
エレーヌ・ブシェ/ティアゴ・ボアディン

オテロは、以前アレッサンドラ・フェリの引退公演でも見ました、が、あちらは「ラー・ルボヴィッチ版」こちらは「ノイマイヤー版」です。
白いドレスのエレーヌと、腰布一つに髭をたくわえたティアゴ。あまり動きは激しくなかったのですが、そのぶん心情が伝わってくるような気がしました。途中、自分の腰布を外すティアゴ/オテロ。それをデズデモーナの首に巻いて殺してしまうのかなと思ったのですが(フェリの時はそうでしたよね、腰布ではなかったかと思いますが)ティアゴは腰布をなぜかデズデモーナの腰に結びつけます。
腰布を取った後のティアゴは肌色のTバック1枚なので、目のやり場が…(/ー\*)そしてまた後ろを向く事が多いのでなおさら…でした。
最後は、オテロがデズデモーナの顔を包み込むようにつかみ暗転でした。エレーヌ、綺麗でした。他の演目でも是非見てみたいですね。

■第三部■
◎「椿姫」より第1幕のパ・ド・ドゥ
振付:ジョン・ノイマイヤー 音楽:フレデリック・ショパン
オレリー・デュポン/マニュエル・ルグリ

日本では産後初お目見えになるのかな>オレリー
ややふっくらした印象?でした。ルグリは相変わらずエレガント、だけど、マルグリットの仕掛けたいたずらに引っかかる場面など(カーペットをわざとくしゃっとしておく)すごく元気にコケていて、クスリとしてしまいました。
時々、リフトがぎこちなく見えたのはオレリーの体重が増えたから?それとも、合わせる時間が少なかったからでしょうか?
ちなみに、全出演者中で一番拍手が多かったのが、この組だったと思います。ルグリ人気が多大にあるのでしょうけど。

◎「フォーヴ」
振付:ジャン=クリストフ・マイヨー 音楽:クロード・ドビュッシー
ベルニス・コピエテルス/ジル・ロマン

マイヨーがベルニスとジルのために振り付けた作品。
舞台の中央に、大きな箱がぽつんと一つ。やがて箱が縦半分に割れると中からベルニスとジルがその中から生まれるように出てきました。箱の内部は赤い布が張ってあり、まるで手品の大道具のようでした(^_^;)
ベルニスは、白ブラと短パンの上に白いシースルーのシャツを羽織っているのですが、その鍛え上げられた肉体のおかげで全然いやらしくなく、メチャクチャ格好良いheartまさにエロカッコよかったです。ジルは、白いシャツに黒っぽいズボン。
セットの箱が手品の大道具に見えてしまったせいか、2人の踊りも手品師の練習のように見えてしまい困りましたcoldsweats01

◎「白鳥の湖」より黒鳥のパ・ド・ドゥ
振付:マリウス・プティパ 音楽:ピョートル・I・チャイコフスキー
スヴェトラーナ・ザハロワ/アンドレイ・ウヴァーロフ

オディールを踊るザハロワはいつも自信満々な笑顔を見せているのですが、この日はそれがあまりありませんでした。ガラというお祭りだから、もっと大げさなくらいあっても良いと思ったのですが。
それでも、やっぱりザハロワは綺麗。脚など見ていてほれぼれしてしまいます。
ウヴァーロフも、パワーが不足しているように見えました。
この2人なら、他の演目で見たかったですね。ドン・キホーテや黒鳥は新国立劇場で見慣れていることですし。

◎「カジミールの色」
振付:マウロ・ビゴンゼッティ 音楽:ドミトリー・ショスタコーヴィチ
ディアナ・ヴィシニョーワ/ウラジーミル・マラーホフ

短パンのマラーホフと、スポブラと短パン風のセパレートを着たヴィシニョーワ。2人ともとても格好良かったです。
特にヴィシニョーワの身体能力は素晴らしく、キレのある踊り。かと思えば頭が背中につきそうなほど、深く上体を反らせたりと柔軟性も素晴らしい。
いつもはマラーホフばかりを見てしまいがちなのですが、この時はヴィシニョーワに釘付けでした。
マラーホフは、サポートがメインのような振付で(もちろん息はぴったりでした)もっと前に出てくるようなマラーホフも見たいと思ってしまいました。

◎「マノン」より寝室のパ・ド・ドゥ
振付:ケネス・マクミラン 音楽:ジュール・マスネ
ポリーナ・セミオノワ/フリーデマン・フォーゲル

フォーゲル、後ろ髪のちょんちょこりんのリボンが似合ってなくてやや笑えましたcoldsweats01
ポリーナとは、ラブラブというよりは兄妹か友達同士でじゃれているような仲の良さに見えました。
なかなか良かったですが、次はもっとラブラブ度の高いマノンを是非見たいと思いました。
2人とも好きなダンサーですのでconfident

◎「ドン・キホーテ」
振付:マリウス・プティパ 音楽:レオン・ミンクス
ナタリア・オシポワ/レオニード・サラファーノフ

やっぱり、〆はドン・キホーテ。オシポワ、サラファーノフというテクニシャンのダンサーにはぴったりな演目です。
サラファーノフ、この日は爆発するようなテク全開というよりは少し落ち着いているように感じました。
でも、やっぱり飛ぶ、回るtyphooneye
オシポワも、フェッテの時などはほとんどダブルで回っていました。ジュテも高くて綺麗。
盛り上がったままフィナーレで、とても良かったと思いました。

20090808160259
ロビーに置いてあったミニ団扇。上階は暑いので大変助かりましたsweat01

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